CDとLPレコードの音はどちらが上か。。80年代CD登場時にやっていた比較を、今ごろ改めてやることになるとは。しかし、当時と比べて、CDもLPも再生音は格段によくなっている。板そのものも初期盤の音が両者とも優れているし、再生装置も、かたやLINN社から1970年代の発売以来、今日までずっと改良を重ねてきたLPプレーヤーLP12。LP再生には必須のRIAAイコライザーもデジタル化されてプレーヤーの内部に収まり(2018年 urika2)もう恍惚とするような再生音を奏でる。かたや、CDプレーヤーは、その読み出し部分だけを独立させて、心臓部にあたるDACは、LINN KLIMAX DSMのカタリスト部分を使用するというCDトランスポート(NUPRIME社)。30年前とはずいぶん状況が変わったわけだ。 
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だから、すぐには結論などでないし、まずは、CDの音を気楽に聴き始めようという気持ちになった。
 ランダムに聞いていて、なかなかよかったのが、1985年の録音、ダウランドの涙のパバーヌ。我が家のCD棚を探していて、これが西ドイツ製の初期盤CDだとわかったからかけてみたのだが、実に深々としみじみと鳴ってくれる。リュートとガンバの音は本当に落ち着く。



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裏面をみると分かるように、録音機材、エンジニア、その他詳しく書いてあって、入魂のCD録音だった、という感じだ。
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さらに、ランダムに聞きまくっていてよかったのが、晩年のバーンスタインウィーンフィルを振ったシューマンの交響曲第二番。これも西ドイツ製の初期盤CDだ。
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シューマンの音楽は、他の作曲家たちとはまったく違う<何か>があって、どうしても聞いてしまう。シューマンの交響曲全4曲も実に魅力的な音楽だ。
これもCDだが、なかなかの音がする。デジタルファイルに変換(吸い取って)聞くと、音は精緻になるが力感が失われる感じ。その点、CDの直聞きだと、エネルギー感が失われない。




 こんなことをしているうちに、妙な聞き比べがしたくなってきた。
ストラヴィンスキーの「春の祭典」。これはLPレコード時代では、DECCA盤のショルテー指揮の演奏が演奏・録音が最高だ、と言われている。
 また、数年前に発売された、(作曲)当時楽器を使用して極めて鮮烈な演奏を聴かせてくれた新しいグザヴィエ=ロト指揮のCD。実に魅力的な演奏で、ここ何年かはデジタルファイルの形でよく聞いていた*。とどちらが魅力的に鳴るのだろうか、という本当に比較になっているのかどうか、分からないような聞き比べ。鮮烈なグザヴィエ=ロトの演奏の新鮮さを楽しむか、古い演奏だがやはりド迫力のショルティか。

 まずはグザヴィエ=ロトをCDで。
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(*昨年6月、グザヴィエ=ロトが来日して一日だけ東京オペラシティーで演奏会を開いた。この<春の祭典>とラヴェルの<ラヴァルス>など。偶然この演奏会を知ってなんとかチケットを入手して聞いた。「春の祭典」の演奏はすごかったが、とくにラヴェルの演奏が圧倒的すぎて心底演奏を堪能した。現代のとんでもない指揮者だ。)


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では、次は、ショルティの春祭。LPレコードで。


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なかなか、結論などでない。とはいいつつ、やはりLPレコードの音の魅力は圧倒的だ、とも思うのである。